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last updateBack Number |2004.10.13

-23- 平年 (1/2)


 今年の夏は暑かった。
 今年の冬は寒いだろう。

 季節が変わるたびに、暑い寒いと毎年繰り返しているが、そもそも天気予報などで基準として使われている平年とは何だろう。実は平年にはWMO(世界気象機関)によるきちんとした定義がある。
 平年値とは西暦の1の位が1になる年から30年間の平均で10年ごとに更新される。つまり、現在使われている平年値は1971〜2000年の平均である。この平均はたんに足して30で割ったものではなく、例えば気温なら高い方と低い方のそれぞれ9年分を捨て、残りの12年分で平均を求めることになっている。
 異常気象についても、それなりの定義がある。気象庁は「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」、WMOは「平均気温や降水量が平年より著しく偏り、その偏差が25年以上に1回しか起こらない程度の大きさの現象」、としている。
 ところが最近では、25〜30年以上に1回しか起こらないはずの現象がしばしば観測されるので、異常気象という言葉も頻繁に使われるようになってきた。それに乗じて、異常気象と呼ぶべきでない程度の偏りも、異常気象と呼ばれてしまうことがある。異常気象に注目しそれを予測すること、原因を解明して可能であればその対策を練ることは、確かに重要な課題に違いない。しかし同時に、異常気象という言葉の乱用は、いたずらに危機を煽るだけだろう。


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