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 先月17日に、文化全般を扱うウェブマガジン、REALTOKYO(発行元は「リアルシティーズ」となっている)から発行される、季刊美術専門雑誌『ART iT』の第2号が刊行された。この号の特集は、明日7日から開催される、森美術館の展覧会「六本木クロッシング」と連動し、「アートとデザインの境界線」という主題の下に、纏められている。

 ところでこの展覧会は、「現代美術を中心に、デザイン、ファッション、建築、メディアアートなど」、多様な広がりを見せる表現ジャンルからピックアップされた「現代日本のクリエーター」を一同に会させ、「時代のアクチュアリティ」を切り取ってみせることを意図しているようだ。また、あえて多様さを選び取ることによって、単一のテーマへの求心化を避け、「多様な価値、異なるチャンネルを認め」、それらの「自然な共鳴」の下、「意気消沈したようにも見える現代日本への自信の回復、そして、わたしたちの未来への希望」への可能性を提示するといったことが目指されているという[註1]。多様性を保持しようとするためであろうか、通常の美術館規模では考えられないが、美術館内外の6人のキュレーターによって、57組(!!)もの作家が選出されている。

 『ART iT』に話を戻すと、マルチカルチュラリズムの時代に相応しい、この展覧会の意図を汲んで、大文字のアートとデザインとの境界線を考えるというところが、この特集の編集意図といったところであろうか。そのためか、この問題を古くから体現する横尾忠則と田名網敬一といった、ベテランの作家二人に対するインタヴューから始まり、展覧会の現れから歴史を振り返る伊藤ガビン、椹木野衣、佐藤直樹による座談会を経て、宇川直宏へのインタヴューや「六本木クロッシング」出品作家のコメントと図版によって、現在に接続する構成になっている。

 それにしても、現在のこの時点で、芸術かデザインかという二元論から話を進める手つきは、いささか旧弊なお題目といった感を否めない。横尾や田名網といった1960年代に活動を開始したデザイナーから連想を進めるならば、例として、この二元論が良くも悪くも露骨に噴出した代表的展覧会である「日宣美」展を召喚してみるのが良いかもしれない。

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