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069/AXIS 2005年10月号 暮沢剛巳/アート→Art テキスト:暮沢剛巳
コンセプトは「移動」―「借りた場所、借りた時間」展 |
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東京・新宿の雑居ビルの一角にフォトグラファーズ・ギャラリーという小さな写真のギャラリーが居を構えている(http://www.pg-web.net)。「PORTRAITS」のシリーズで知られる北島敬三をはじめ、総勢15名の写真家が共同運営しているスペースで、2001年1月の設立以来、メンバーはここを拠点に自らの制作や作品発表、さらにはレクチャーや機関誌の刊行といったユニークな活動を展開してきた。そのなかには、那覇、名古屋、弘前、ソウル、熊本などを会場に、各々の土地で得たさまざまな感覚を作品展示に反映させた「移動photographers' gallery」も含まれている。
そして今回、彼らは横浜を舞台に、「借りた場所、借りた時間」と題した6度目の「移動photographers' gallery」を6月から7月にかけて開催した。今までで最も大規模なこの展示には、ギャラリー設立以来5年間の集大成という側面が濃厚で、広い会場では笹岡啓子の「PARK CITY」や本山周平の「2005年4月1日」などメンバー10名の秀作が静かなメッセージを発していた。
ちなみに、今回の展覧会の会場として横浜に白羽の矢が立ったのは、会場側の熱心な誘いに加え、写真制作・発表の東京中心主義が行き詰まっているという認識の下、日本の写真の発祥地であるこの土地で、その表現の可能性を再考しようとする意図もあったという。考えてもみれば、海に臨む会場のBankART Studio NYKはかつて倉庫であった巨大な施設であり、リノベーションされたその小奇麗な空間の壁に写真が仮設されている様子は、まさに「借りた場所、借りた時間」というタイトルにうってつけであった。私はここに彼らが求めて止まない「移動」というコンセプトの結実を見る思いがした。 |
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